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2011年8月11日 (木)

私が「世界の真ん中で愛を叫」んでいた頃

 ここんとこ、山田孝行と綾瀬はるかのドラマ「世界の中心で愛を叫ぶ」の再放送(深夜)を見ている。

 私は映画でもドラマでも 難病物に関しては すんなりと受け入れられないとこがある。

 発病したヒロインが自暴自棄になれば『主人公 甘え過ぎだわ』と思い、

 健気に笑顔で頑張れば『いや、そんなに美化しなくても…』と思う。

 かと言ってさらりと描かれてしまうと『そんな甘いもんじゃないのに…』とも思ってしまい、なかなか『うん。そうなのよ!』って共感できるものに出会わない。

 皆が「可哀想に…でも あんなに頑張ってる…」と涙する場面で

『ん~~~なんだかなぁ~~ 違うんだよねぇ~~~』と口をとんがらせてしまう。

 この「セカチュウ」は、発病前の初々しい恋のシーンが好き。

 自転車の二人乗りで、彼の背中に顔をくっつけてる時の甘く切ない気持ち。

 手を繋いで、きゅんとする瞬間。

 教室で二人だけに分かる目配せと微笑み。

 それだけで心も体も満たされる貴重な時代。甘くやさしい季節。

 …むふぅ~ん 懐かしい~~~!

 ちょっとした何気ないシーンで、私は「うふっ」「んふふ」「ぷふっ」と笑ってしまう。

 無人島での二人だけのキャンプで さくちゃんが言うのよ。

「結婚したら 毎日こんな風かな」

 あの年齢の男の子って 付き合うとすぐ「結婚」って言うんだよねぇ。で、女の子の方が その頃は現実的なんだよねぇ~~~懐かしい~~~~!

 私の胸の奥の大切な宝石箱の蓋が開いて、優しいメロディが流れ出し、中に入れておいた小さな宝石たちがこぼれおちて、私はドラマを見てる間中、にやにやしている。

 そして…思い出す。

 高校3年の時、付き合ってたF君。

 私は好きで好きで甘えたくて甘えたくて…。

 夏休みの電話中、突然 私はこう言った。

「私、なんか病気らしいの。今度 精密検査するって」

 なんで そんな事を思いついたんだろう。とにかくもっともっと優しくされたかったんだよね。

 案の定 F君は いつもに増して優しい声で…何か言ってくれた。

 何と言ったか…忘れた(大笑) でも とにかく、それで私は満足したわけよ。

  ***後日 思い出した。

確か「ちゃんと病気治してくれんと、俺と○屋(彼の家は商売屋さん)やれんだろ」優しくささやくように言ってくれたんだった。

  ところが翌日、バイト先に F君が親友のH君と一緒に突然やって来た。

「ゆう、体 大丈夫なのか?」

「え? …あ、ごめん。本気で心配してくれたんだ…あれ嘘だよ。ごめ~ん」

 あの時、F君はどんな顔してたんだっけ…。

 同行したH君が「Fはねぇ昨日…」と非難めいた口調で私に言いかけた時

「いいわ。言うな」とF君が止めた。

 実はすでにその頃、F君には重くなりすぎてた私は、あれが決定打になってしまったんだと 後で気づいた。

 新学期が始まって半月後に 私は振られた…。

 

 そして二十歳で私が本当に発病した時、大阪から車を飛ばしてお見舞いに来てくれたF君が

「あの時、俺にあんな嘘つくから、こんな病気になっちゃったんだぞ…」と言った。

 優しくて悲しい顔だった。

「ねえねえ! あの時、H君が言いかけて止めたのって何だったの? 私が病気かもって思って、F君 何かしたの?」

「知らんわ。忘れた」憮然とF君。

 その後、お互いに別の人と結婚もし、私は『F君の奥さん公認の元カノ(=無害な女)』の地位を確立した。

 長い付き合いは熟成されて、今は兄妹(姉弟)のように感じる事もある。

 奥さん公認のガールフレンドも 今や「無人島に二人きりで流れ着いても何も起こらない」に昇華した…なり果てた?

 …私がこんな事を思い出して、にやけてると知ったら、F君は「お前なぁ…」と 呆れた顔で言うだろうね。

 F君の息子が高校生になった頃「会ってみたい。似てる?」と言う私に

「ゆうが見たら絶対に惚れるぞ」とF君。

「うん!間違いないね」と私。

 甘くも酸っぱくも無いけど、これはこれでいい関係でしょう。

 そして、今夜も「セカチュウ」の再放送を見ながら、宝石箱を開けてやるぅ。

 でもドラマは病気が佳境に入って来たから「え~~そんなの違うよ~」って文句ばっかりかもね。

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