« 寿人☆キラリ | トップページ | 北山君のドラマ »

2014年7月 3日 (木)

感謝の一日

 昨日、午前中にF子さんの作品展を見てきた。

 F子さんは、2010年の入院中、隣のベッドにいらした60代の女性。

 マリンバを弾き、油絵やエッチングを制作される才能豊かなおしゃれな女性。

 入院中、落ち込んでらしたけど「あなたを見てると元気が出る。見習わなきゃと思うわ」と言ってくださって、退院後もお付き合いしてくださってる。

 毎年、何らかの展覧会に誘ってくださって、作品鑑賞の後、喫茶室でおしゃべりする。

 昨日も役一年振りの再会で、まずは作品を堪能する。

 F子さんの作品を拝見すると 私も習ってみたい…と いつも思う。 いつか習いたい。

 その後は、喫茶室でお互いの一年を語り合う。

 お互いの一年=「こんな症状が出て大変だった~」

 人ごとじゃないので「痛かったでしょう~!」と盛り上がる。

 F子さんの第一声は「あなた ちょっと肥った?」

 ん~~~体重はじわじわと増えているんだけれど、ムーンフェイスが戻って、顔だけ見て「痩せた」と言われる事が多くなってた。

 おまけに室蘭で粗食続きだったので、行きにぴちぴちだったパンツが帰りは、するっとはけた。

 なので自分では「ちょっと痩せた」つもりだったんだけどな。

 昨日着てたTシャツは、以前にも「肥った?」と言われたので、どうやらあれがいけないらしい。(気に入ってるんだどなぁ~)

 そして向かい合ってアイスティをストローですすっていると

「あ、ちょっとぐっと来たわ。あなたの写真 撮らせてくれない?」

 携帯で正面のカメラ目線と 目線をはずしたもの2枚撮って

「小さなものだけど描いてみたくなったの。期待しないで待っててね」と!!

 きゃぁ~~~☆ F子さんに肖像画を描いてもらえるなんて~~~~~♪

 以前、お孫ちゃんを描いたら「こんな変な顔じゃない」「こんな色じゃない」と 酷評されたそう。

「実物通りではダメで、実物より少々 美しく描くのが基本ですね」と言った直後なので、そこに期待しましょ~。

 母・弟の事、北海道までJリーガーを見に行った事、いろんな事を聞いてもらった。

「あなた、ほんとに よく頑張ってるわね。楽しみもちゃんとあって、行動力もあって、とっても素敵よ。私も頑張るわ!」

 満たされた気分で会場を後にした。

 そして母の元へ。

 母とは、この頃 とても良い時間を持てるようになってる。

 これも入所のお陰…だね。

 私がノートテイクで書いた事を読んでは「うふふ!」を声をあげて笑う。

 実家詣でしてた頃は、私は炊事や掃除や、書類の確認などをしてて、母とゆっくり話す事が少なかったもんね。

 施設長さんからは 『落ち着いてらっしゃる。時々 なんでこんな所に私が居なきゃいけないのって怒るけど、ちょっとたつと穏やかになる。職員にも気を遣ってくれる。お手伝いもしてくれるようになった』と聞いた。

 私の昼食用に買って行ったコンビニのお寿司を「お母さんは、お腹いっぱいだから(昼食後だもん)いらないよ」と言いながらも、私が一口さし出すと食べて「美味しいね~!」と微笑む。

 コンビニのきんつばとシュークリームも「こんなの久しぶりに食べるわ~美味しいねぇ~! 幸せだわ~! お父さんが生きてたら よかったなぁって言ってくれるねぇ。そこで見てるわ」と。 

 母が「幸せ」と言ってくれると、私も幸せ。

 ここんとこ行って数時間たつと「そろそろ帰らないと道が混むから」「夕飯の支度もあるでしょうから、もう帰ったら?」と 私を帰そうとする。

 実家詣での頃もそうだったけど、ここで「帰ったら?」と言うのは 『お母さんを家に連れて帰って』とは違うのよね。

 受け入れたように思える一瞬で、可哀想にもなる。

Img_5655

 帰る時は、2階のエレベーターの前で別れる。

「また来るね」と身ぶり手ぶりをして、精いっぱいの笑顔を見せる。

 母もちょっと泣きそうな顔で「ありがとうね。気をつけて帰ってね」と。

 職員さんがいつも母に寄り添ってくれてる。

 ちょっと切ないけれど、安心感もあり、色んなことに感謝したくなる。

 帰り際、母が「ずっと順調に来てるから、本当に気をつけてね」と言った。

 母が知らない『順調じゃない事』もあるけれど、大事に至って無いのは ありがたい事ね。

 ただ、母のそういう言葉は、何かの暗示だったりするから、ほんとに気をつけなきゃ。

 F子さんとも言い合った『色んな物を失ったけれど、それでも今できる事に感謝して、できる事を楽しみたい』なのです。

 

|

« 寿人☆キラリ | トップページ | 北山君のドラマ »

日々のこと」カテゴリの記事

母の老い」カテゴリの記事