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2014年8月13日 (水)

落ちた…

 ここんとこ、母がとっても穏やかで「数年前は、実家へ行く度に不条理な怒りに触れて、帰りの車の中でいつも泣いてたけど、この頃は、仲良し母娘の昔の二人に戻れたなぁ。幸せだなぁ~」と思っていた。

 昨日も(先週は2回も行った)母の笑顔に会うのが楽しみでホームへ。

 2階のリビングに居た母は私を見ると

「ゆうこ~~~ありがとうねぇ~~~」と涙ぐみ(いつもそう)続いて「お母さん、今日 寂しくて…」と涙を手でぬぐった。

 大丈夫?と顔で聞きながら 背中をなでて、そのままリビングのテーブルに着く。

 職員さんがお茶を淹れてくれて、そこで持って来たおはぎを母に食べさせて ノートテイクでおしゃべり。

 …ここまでは良かった。

 ところが、ここんとこキャンペーン中の「ここにいる人達は、バカばっかり!」が始まってからが大変。

 いつもは母の部屋に二人で居るのを リビングにしたのが失敗だった。

 隣のテーブルでは、入所者さんが3人と職員さんが一人 手芸をされてる。

 1メートルと離れてない場所で 入所者さん達の悪口言いたい放題が始まってしまった。

「ここに居る人の中で お友達になりたいと思える人は 一人も居ない!」

いつもなら『無理して仲良くしなくても 職員さんと仲良くすればいいよ』と書くんだけど、昨日はちょっと違ってしまった。

 母が「私は嫌われてるのかしらね」と言ったから。

『嫌われてないよ。いつも他の入所者さん達が 話しかけてくれてるよ。お母さんに聴こえないだけ』と。

 こういう事の理解が難しくなってしまってる。

 2階の母以外の3人の入所者さん達の中で、おひとりだけは 表情がまったく無くて、認知障碍なんだろうなぁ…という感じがするけれど、あとのお二人は、見るからにしっかりされてる。

 ちょっと話してるだけでは、どこも悪いように見えない。

 職員さんが母にも手芸を勧めてくれたので、私も一緒にやり始めたんだけど

「お母さん こういう事 嫌い!」と放り出す。 

 ご機嫌斜めの幼児と同じね。

 すると隣のテーブルから、しっかりされてる方が 母のフェルトを見て

「いい色合いだねぇ」と声をかけてくれた。

 筆記して『隣のテーブルの方がそう言ったんだよ』と説明しても

「いつ!?」「誰がー?!」「ゆうこに言ったんでしょ!?」

『お母さんに言ったの』

「お母さん、そんな事 聞いてない!」 そりゃ聞いてないでしょうよ…。

『お母さんに聴こえないだけで、褒めてくれたんだよ』

「ゆうこには 言うわ!」

『私にじゃなくて、お母さんに言ったんだよ』

「何を言ったのー?!」

もうこうなると説明のしようがない。

 

 母は寂しいんだと思った。

 しっかりされてるお二人と職員さんは、普通に会話が弾み、もう一人の方は 黙ってるけど、その中に違和感無くいらっしゃる。

 職員さんの話では、母は 他の皆さんと一緒にテレビを見たり、手芸をしてても 5分くらいしか居られないそう。

 きっと皆が楽しそうに会話してる中に居るのが辛くなってしまうんだろうな。

 自分だけがのけ者にされてると感じちゃうんだろうね。

 挨拶しても返事をしてくれない(してても聴こえて無いんだけど)し、話しかけても答えてくれない(聴こえないだけなんだけど)人達と一緒に居ると 疎外感がどんどん強くなってしまうんだろうな。

 元気だった頃は、ご近所の人達とも穏やかにお付き合いできてたから、こういう状況には慣れてない。

 寂しいから逆に強がって「皆 バカだから、もうお母さんも挨拶しない事にした!」と。

 母の思考システムはよーく解る。

 だから母を諭しても無駄なのもわかる。

 でも入所者さんへの罵詈雑言が 母の口から垂れ流されるのを見てるのが辛い。

 隣のテーブルの皆さんには 絶対に聴こえてるし。

 こんな事を言う母と仲良くしたいと思う人は居ないよね…悪循環だ。

 職員さんに 私が母の心情を説明すると「大丈夫ですよ。わかってますから」と笑顔で応えてくれるけれど、解っていても、こんなおばあさんは、可愛くないよね。

 母がトイレに立った隙に、隣のテーブルのお三方に「母は耳が遠いので、皆さんの声が聴こえ無くて、失礼な事を言いますが、すみません」と謝ると、お一人が「お互い様だから、そんな事 気にしんで(気にしなくて)いいよ」と言ってくださる。

 えーーーすっごく しっかりなさってるーーー☆

 母が難聴でなければ、きっと良いお友達になってもらえるのになぁ。

 ここ2日 連続で入浴を頑なに拒絶したそうなので、今日は「娘さんがみえるうちに お誘いしますね」との事で、職員さんと共同作戦で入浴を促した。

 なんとか浴室までは行ったけれど、そこでは とうとう職員さんにも暴言を吐く。

 あぁ…久しぶりに やんちゃな母を見たわ。

 寂しいから…なんだよね。解ってるんだけど、どうしようも無いのよ…。

 こんな嫌な事ばかり口に出す母を見てると 私も嫌な気分になる。

 職員さんにお任せして帰っちゃいたい。

 でも職員さんも困るよね…と葛藤してたら「お嬢さんは もうお帰りくださって大丈夫ですよ。私達が対応しますから」と助け舟。

 もう私が『逃げたい』顔になってたんでしょうね。

 他の入所者さん達にも挨拶をして、1階へ下り、施設長さんに事情を説明。

「大丈夫ですよ~。皆 同じですから。母桃さんだけじゃないですから」と また笑顔で言ってくれるけど…。

 いつものようにホームの近くのスーパーで買い物。

 でも足が重い。頭が回って無い。

 あぁ…ずっと順調だったからなぁ…こんなトントン拍子に行くわけないよねぇ。

 たまには こういう日があるよねぇ。

 そう思うんだけど、心が重いと体も重い。

 事故しないように、慎重に運転するけど、現実逃避なのか『とにかく今すぐ寝たい!』

 車を止めて横になりたい。

 

 なんとか家まで無事に帰って来られたけど、食料品の一部を冷蔵庫に入れただけで、ベッドで寝てしまった。

 ふぅ…母の事では「ちょっと慣れてきたわ♪ 親の老化に悩んでる人は 私に何でも聞いて^^」だったのに、私もまだまだだと実感しました。

 母はきっと このまま孤立していくんだろうなぁ。

 今度は、リビングじゃ無く、他の人の姿が見えない母の部屋で二人でおしゃべりしよう。

 それか、しっかりされてる方に狙いを定めて、私がノートテイクで間に入って、おしゃべりしてもらおうか…。

 何をしてても、母の事を考えて、ちょっと憂鬱になる。

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