受容する
右股関節に痛みが出始めたのは 去年の年明け。
「あ~ちょっと痛いなぁ…人工関節に異常が出てるのかなぁ」
そして去年の夏、亜脱臼。
亜脱臼の激痛は数日で治まり「あぁ~良かった」
でも年明けからの痛みは消失する事が無く、少しずつ増していたんだと思う。
2018年が明ける頃には、毎朝、起き上がる時に「あぁ…痛い」と。
一日の始まりに毎回 痛みを感じるのって 本当に嫌だ。
怪我の痛みなら『日にち薬で治っていく』と思えるから我慢もできるけど、私の股関節の痛みは進行するのみだから気が滅入る。
2004年に右、2012年には左を人工関節置換して、いくつかの禁肢位や不便はあるものの、時には杖無しでも歩くようになり 楽だなぁ、ありがたいなぁと思ってた。
2012年からの5年間だって、たまに激痛(自分で理由がつけられる・回復する)があって
室内でも杖に頼らなければ立てない事もあったんだけど、それは一過性で、そんなにめげなかった。
なのに『悪くなっていくだけ』の日々が再開するとは…。
そして、近頃は、毎朝起床時の痛みが『当たり前の痛み』になってきた。
痛いのが普通なので、痛みを少しでも回避できるような姿勢をとる。それでも痛いんだけどね。
『当たり前の痛み』になると 気が滅入る事はなくなる。
あぁ、私の受容力の素晴らしさ☆
誰も褒めてくれないから自分で褒めとく!
俳優の坂口憲二さんが 大体骨頭壊死症で活動休止を発表して話題になってる、その『大体骨頭壊死症』22年目のわたくしで~す。
坂口憲二さんは、数年前に手術をしてるのね。 それで また痛みが出たとなると その時の手術は おそらく私のケースと同じで『骨切り回転術』でしょう。
手術してリハビリして 色々気遣いや工夫しながら日常生活を送り、俳優業をやってきたのに「またダメなのかよ…」って 嫌になっちゃうだろうなぁ。
インドア派の私と違って活動的な人だしね。
でも 今の状態だって、ナレーションとか歩かない役ならできるのになぁ…とも思う。
・・・私は こうやって自分で迂回路を作って来たんだろうね。
子どもを産んでお母さんになる…と 気負いもなく想像していた自分の未来は 全身性エリテマトーデスの発症により『子供を産まない』道へ。
それでも『理解ある夫と結婚できて幸せ』だと思えたし、人様の子どもを羨んで苦しむ事もく、友達や近所の子どもを可愛がって満足できてた。
『お母さん』になってたら当たり前にやってたであろう事ができない寂しさよりも『子供が居たら こんな事 できなかっただろうな』と感謝する事さえあった。
『できない者の開き直り』とは違う、もっと素直でシンプルな感情。
・子供が居たら こんなに好きな時に寝てられないよね。
・子供が居たら、学校へ急に呼び出されたりして 自分の予定がダメになる事あるよね。
・・・・自分の都合だけで好きな事ばかりできないよね。
・・・・子供の手前 頑張らないといけない事あるよね。
子どものいる人が当たり前にやってる事をしなくてもいい、怠け者の私にぴったりの境遇ではないか。
歳をとってきて「子どもが居たらなぁ…」と 羨ましく思う事は増えた。
それは子供が幼い頃の親行の苦労をせず、ただ単純に『頼れる若い存在が近くにある』のが羨ましいという身勝手な思い。
『今が幸せ』と思えるのは 『今 当たり前にある物がずっとあるとは限らない』と いつも思ってるからなんでしょうね。
股関節の痛み、2012年の手術の前には、痛みと違和感の為に 布団の中で足を四の字にできなかった。
2004年の右股関節置換の前は、運転中、アクセルとブレーキを踏みかえる度に(激痛とまではいかないけれど、かなり強い)痛みがあった。
台所で食事の支度中、股関節がずれた感じがすると椅子に片足を上げて自分で調整し、時に夫に引っ張ってもらった。
私 よく頑張って来たじゃん…。
今はまだ四の字もできるし、じっとしていれば痛みはほとんど無い。
ただね…室内でステッキをつくと 日常的な動きがいちいち面倒臭い。
何をするにも 一回一回 ステッキを持つ・ステッキを立てかける動作が入る。
立てかけたステッキが倒れると んぐ~~~っ!となる事も。 だって拾う動作が大変なんだもん。
片手がステッキ用でふさがってるので、タンスの部屋からリビングに着替えを持ってくる事でさえ何往復かしなくちゃいけない。
結婚以来、夫の下着と明日のワイシャツ・ネクタイは 毎回 私が用意していたけれど、
①自分の下着一式(重ねて片手で掴む)
②夫の下着一式(同上)
③ワイシャツとネクタイ
毎回 3往復するのが 年明けの鬱状態の頃から 嫌で嫌でたまらなくなり、ストレスを溜めない為に 夫に自分の物は自分で用意するようにお願いした。
自分の分だけ1回で運べる楽さを毎回 感じております。
骨頭壊死になって 松葉杖をついてる頃でさえ、ちゃんとやってた『夫の着替えの準備』が嫌になったのは歳のせいかなぁ。
痛みも不自由さも受容しながら、でも楽しい事がある幸せに感謝して もう少し頑張らないとね。
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